氷点下のプリンセス

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「なにか意見があるのか?」 涼芽の舌打ちを聞いた先生が険しい表情になる。 なに火に油を注いでるんだよ涼芽。 「言ってきますけど、私も透のメイドなんです。というか私が本物のメイドです。あの女はなにもしないですから」 「‥‥‥」 涼芽の勢いに先生が押されてる。 でも涼芽、それは余計な言葉だと思うよ。 「すると、代々木も渋谷と一緒に暮らしてるのか?」 「はい!ですからあの女と透と二人きりではありません」 あぁ、先生の言葉に自分が含まれてなかったのが気に入らなかったんですね。 でも出来れば我慢して欲しかったな‥‥‥なんて。 これじゃ先生がもっと怒っちゃうよ。 せっかく話が穏やかに終わりそうな雰囲気になってきたのに。 「‥‥‥分かった。もう帰っていい」 「えっ?」 怒るどころか、帰っていいだって?
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