氷点下のプリンセス

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「なにがキャッチアンドリリースよ。ふざけないでよね」 気持ちよく俺を殴った涼芽が自身の部屋に向かっていく。 残されたのは笑顔の梨里さんと、痛みで半泣きの俺。 「あれは、寄せてあげてもBカップね」 「あまり興味ない知識です」 なんかBカップってのを聞いたら、尚更切なくなってきたよ。 梨里さん、そういう個人情報は言わなくていいんです。 「ちなみに、私のは‥‥‥気になる?」 「はい」 さっきの俺、台無し。 簡単に梨里さんの個人情報(カップ)を知りたくなっちゃいました。 俺のスケベ野郎。 「うふふ。ちなみに私は‥‥‥Fよ」 「Fっすか!」 な、なんというサイズ。 その胸には夢と希望と優しさがいっぱい詰まってるんですね。 「そうか。胸に全部優しさが行っちゃったから、梨里さんは意地悪なんだ」 「殴られたいのね」 今度は梨里さんに殴られました。
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