氷点下のプリンセス

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痛む頬を擦りながら、目の前の状況を確認。 不機嫌そうに頬を膨らませる梨里さんに、そこら辺に転がっている洗濯物。 なんでそんな所に洗濯物が? って疑問は直ぐに解決する。 あの洗濯物は梨里さんの寝間着、片付けるのが面倒だからその辺にほっぽといたのか。 まずは溜まっている家事から始めますか。 「梨里さん手伝って‥‥‥くれる訳無いですよね」 「取り敢えず紅茶淹れてから洗濯しなさいね」 手伝ってくれるなんて希望は無かったけどさ、わざわざ紅茶を淹れさせないでもいいと思うんだ。 今から家事をしようっていう人間にさ。 でも従わないと鉄拳が待ってるし、やるしかないんだけど。 ため息を一つ着いてリビングへ。 ソファーに座りながらワイドショーを見ている梨里さんを尻目に俺は紅茶を淹れる。
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