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ちょっと名残惜しいかも…。なんだかんだ言ってもちょっぴり楽しかったし。
「じゃあ木宮さんさよ────にゃうッ!」
グイッ。
腕が引っ張られる。
ドサッ。
「っう……、もう、なにするんですか!危ないですよ!?」
私は香哉さんの腕のなかにすっぽりと埋まっていた。
後ろから抱きつかれてるから顔を上に向けながら文句を一つや二つ。
だって本当に危ないし。
「アハハッ、ごめん、ごめん。
魅夜ってちっちゃいね……。」
「なっ!
馬鹿にしてるんですか?!
ちっちゃくないです!」
いや、実際にはちっちゃい方だよ?うん。
や、でもさ、こう言う時って妙に維持張りたくない?なんか猫が強がってる感じの。
「ちっちゃいよ。
ちっちゃくて可愛い。
だからまたこの店来てよ。俺、待ってるから」
肩にコツンと乗っかる頭。
耳元で呟かれる。甘い言葉。
やっぱりドキドキする。
心臓がドキドキいってうるさい。
ドキドキ。ドキドキ。
わかんないけど私は首に廻っている香哉さんの腕をギュウッと握っていた。
そしてもう少し、もう少しだけ
このままでいたい。
そう思った。
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