苺一つと恋心

14/20
前へ
/69ページ
次へ
「あとさ、木宮じゃなくて 香哉 って呼んでよ。」 あっ、爆弾落ちた。 いや、比喩ですよ? 爆弾みたいにヤバい言葉を言われたよ。大変だぁ。 って言いたいんだよ? まぁ、置いといて。 ウフフ。 無理です。 「無理です。」 「こっちこそ無理。」 「無・理です」 「諦めろって」 「無理ですね」 「香哉って言って」 「死んで」 「俺まだ死ぬ予定ないから」 ウフフ。予定入れてほしいなぁ。 「………。 なら香ちゃんで!」 「無理」 即答? えー。 頬をプクーッと膨らます。 だって自分から香哉って呼べって言っといて、私の我が儘は聞かないの? 「不平等だよ。」 「そんなことないさ。でも、そこまで言うなら平等にしてあげるよ。」 顔が近づいてくる。 やっぱり心臓はドキドキしっぱなし。 心臓がはち切れそう。 顔、赤くなってないかな? 近づいてきた顔はさっきみたいに耳元で止まる。  
/69ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加