苺一つと恋心

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“惚れさせてあげる” 「うぅ~~~!」 あのあと食べ終わってからは智乃と少し買い物をして帰ってきた。 家についてからは自分の部屋へ直行。 ベッドにダイブ。 “惚れさせてあげる” “惚れさせてあげる” “惚れさせてあげる” リピートされる言葉。 香哉さんの事がどうしても頭から離れない。 「香哉……さん」 さっきは言えなかった香哉さんの名前。 心の中では普通に呼んでた名前。 だけど口で言うと胸がドキドキする。 私、変。 あの人に逢ってから…ドキドキしっぱなし。 懐かしいようなこのドキドキ。 思い出して。 思い出して。 ………あっ。 「恋……だ…」 かぁ……! 顔が真っ赤になる。 今日何度目だろっ…って私香哉さんが好きなの?! えっ、えっ、いつから好きになった?初めて逢ったときは寝てて……。 記憶の中を探る。 探って探って探りまくる。 ひとつひとつ、繊細に。 不思議と私は大体の流れはもちろん、会話までほとんど覚えていた。 「恋ってすご…」 ついつい感心してしまう。  
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