7人が本棚に入れています
本棚に追加
“惚れさせてあげる”
「うぅ~~~!」
あのあと食べ終わってからは智乃と少し買い物をして帰ってきた。
家についてからは自分の部屋へ直行。
ベッドにダイブ。
“惚れさせてあげる”
“惚れさせてあげる”
“惚れさせてあげる”
リピートされる言葉。
香哉さんの事がどうしても頭から離れない。
「香哉……さん」
さっきは言えなかった香哉さんの名前。
心の中では普通に呼んでた名前。
だけど口で言うと胸がドキドキする。
私、変。
あの人に逢ってから…ドキドキしっぱなし。
懐かしいようなこのドキドキ。
思い出して。
思い出して。
………あっ。
「恋……だ…」
かぁ……!
顔が真っ赤になる。
今日何度目だろっ…って私香哉さんが好きなの?!
えっ、えっ、いつから好きになった?初めて逢ったときは寝てて……。
記憶の中を探る。
探って探って探りまくる。
ひとつひとつ、繊細に。
不思議と私は大体の流れはもちろん、会話までほとんど覚えていた。
「恋ってすご…」
ついつい感心してしまう。
最初のコメントを投稿しよう!