サンタクロースの暇潰し。

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ケンカしたことだってある。 「もうすぐだね、クリスマス」 「………ヤだな。 クリスマスは咲がいない。」 そう。 ケンカしたのは去年のクリスマス。 真っ白な雪がキラキラ光って地上へ降りたっていた日だった。                                                          ─────────── ──────── ──── 「うーん、雪だねぇ、今年はホワイトクリスマスだ。 恋人達の日だね。 フフフ♪ おっと、馴鹿[トナカイ]さん寝ぼけちゃだめだよ? ほら、ちゃんとして」 去年のクリスマス、私はサンタクロースの仕事、年に一度しかない仕事をするために雪の降る寒い夜空に馴鹿さんの力を借りて飛びたっていた。 サンタクロースの仕事は安くもなく、私が暮らすのに必要なくらいは普通に毎年、口座に入っている。 一年暮らしていけるかと言われると無理だか、2、3ヶ月は暮らしていける。 バイトでもすれば充分成り立つ。 たった1日、徹夜で寒い夜空に飛びたち、子供たちのためにプレゼントを配る。 高いくらいじゃないか?  
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