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顔を下に傾けてる桃里を見てるとつい、笑えてくる。
「フフッ……」
あっ、声でちゃった。
「何で笑うの…?なんかおかしい?」
不安そうな顔で顔をあげる桃里。
「ん?全然おかしくないよ。
ただ、こんな弱気な桃里は珍しいなぁ~って」
本当に珍しい。
いつも強気で弱音は見せない。
そんな感じ。
それに、無口って訳じゃないけど口数も少ない。
「桃里は寂しかったんだ?」
コクン、
「怒ったことは悪かったって思ってるんだよね?」
コクン、
「何でチェーンまで掛けたの?」
「……怒った時に掛けてそのままだった……」
寂しさ。
悲しみ。
怒り。
嫉妬。
負の感情は全て恐ろしい。
寂しさで浮気をする者。
悲しみの果て、自殺する者。
怒りに任せ、犯罪を犯す者。
嫉妬をするあまり性格までもが変わり、人生全てが終わってしまう。
そう、全てが恐ろしい。
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