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「桃里は私が何も言わないで行っちゃったから寂しくなっちゃったんだよね?
なら今回は私が悪いね。
ごめんなさい。」
私は桃里に向けて頭を下げる。
「でも、私も寂しかったよ?
だけど仕事だから、仕事とプライベートは違うって割りきってるの。
それでもやっぱり桃里から電話がきたときは嬉しいって思っちゃったんだよ?」
びっくりってゆう顔。
私、そんな感情でないのかな?
ちょっと不安になっちゃったよ。
「だからおあいこね?」
桃里に赤ちゃん歩きで近づき、頭をコツンとくっつける。
そして目を合わせる。
「桃里は優しい。
優しいからそうやって落ち込んでるでしょ?
ありがとう、いつも私の傍にいてくれて。
だから、これくらいじゃ怒ってらんないよ、これからもずっとずっと一緒なんだから。
ねっ?」
桃里の目を見つめながら小さい子に言い聞かせるように、ゆっくりとしゃべる。
桃里はもう目がうるうるしていていつ泣いてもおかしくない。
「……ずっと…一緒に……いる…」
その一言と同時に桃里から涙が流れた。
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