よし、奪いにいきましょう。

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「ごちそうさまでした。」 二人合わせていう。 こういう挨拶は大切だからね。 「ふぅ、ならお皿片付けておいてね?」 「ん。いってらっしゃい」 「いってきまーす!」 時間はまだ6時30分ちょっと前。 私はいつもクラスのなかでは学校についているのは早いほうで、普段からこの時間には家を出ている。 「ミーちゃん!おはよー」 学校に行く道の途中に一人立っている少女。 「おはよう、由慧、毎回言ってるけど私は美雨だよ。そのあだ名はヤだよ…」 相山 美雨 [あいやま みう] 彼女は私の友達で、真面目っ子というが、おとなしいというか。とにかく雰囲気がふんわりした子。 毎日一緒に学校に行ってるんだ。 「今日は慧君いないんだね?」 学校に向かっている途中、美雨がそんな突拍子もないことを言い出した。 「慧……?いっつも一緒に行ってないでしょ…?」 「え、だっていつも慧君後ろでいつも本読みながらゆっくり来てたよ?」 美雨は後ろを向いて「あそこらへん」と言った。美雨の指差していたところは私達がいるところから多分、10メートルくらい離れたところ。 「うぇっ!嘘でしょ?!」 「ほんとだよ?」 うーん、まぁ後ろから来るのはよしとして…一応あいつも同じ学校だし。 あー、なんか前友達から聞いたかも…慧も学校来るの結構早いって…。  
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