よし、奪いにいきましょう。

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「急に椅子から立ったら危ないよ」 席についてからも、うぅ… と唸っている美雨に一言。 「それだけっ!?それだけなの!?」 またもや席から勢いよく立つ美雨。ガタンっという音もさっきよりちょっと大きめ。 美雨の顔もまたもや顔面蒼白、ヤバいって感じ。 クラスのみんなも美雨をガン見。 美雨はまた恐る恐る静かに席に座った。もう、掟みたいなものだね。だいたいは予想ついちゃうよ。 このクラスの一体感…みたいな? 美雨もクラスのなかでは意外に溶け込んでるし、美雨の父親気分の私からするとスッゴく嬉しいな。いや、ちょっと悲しいな。 「まぁ、遅くなるかもだけど……、途中で帰るならメールいれといて?」 「うん!絶対その可能性はないけどね!」 フフッと二人で笑う。 そのあとは普通に会話をしていると、とっくにお昼休みは終わる時間だった。  
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