よし、奪いにいきましょう。

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              あっ、美雨に連絡しなきゃ……。 「けーいー!」 だいぶ離れていた慧を呼ぶ。 「ちょっと美雨のとこ行ってくるから靴箱で待ってなさい!絶対よ!!」 「おー……!」 返事を聞いてから教室に走って向かう。                             ─────────     ────────                      「っと……」 危ない危ない。 階段にちょっとだけつまずいちゃった。 『キャハハッ!』 階段を上って、曲がって教室に繋がる渡り廊下を渡ろうとすると……。はい、ユーターン。いや、なんかさギャルっぽい人がわんさかいた。わんさかって言っても5、6人だけど。 うっわ~…。マジでか…、あーゆう系の人って苦手なんだよね…。 はっきりいうけど、私ってあんまり派手な方ではないから。 どっちかっていうと地味な方? 早くどっかいかないかなぁ~っと思いながらちょっと聞き耳をたてていると……、                             『慧いるじゃん?』 ピクンッ。 『んー?慧がどうした?』 『いやさー、なんかぁ─噂だと? 幼馴染みが好きっていう、噂あるんだよねぇ~?』 『うっそー!慧がぁ? えぇー、嘘だってそんなのぉ~』 …………。 ヤバい。  
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