50人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
シャワーの流れる音を聞きながら、ベッドに腰掛け煙草をふかす。
漂う紫煙を目で追いながら、ユチョンは小さくため息を漏らした。
「何やってンだか、俺」
小さな呟きと自嘲気味な笑みは、何の答えも生み出さなかった。
ふと時計を見ると、針は2:40を指していた。
「あー……………」
確か、明日は朝から仕事だったはずだ。
「7時入り、だっけ……」
宿舎に帰りつくのは、3時は軽く越えるだろう。4時までに眠れれば良いところだ。
ユチョンは思わず唇をかんだ。
明日、仕事に集中できず、ユノに怒られるだろう。
「…………止めたい」
「何を止めたいの?」
「ッ!」
いきなり聞こえた声に、ユチョン思わず体を震わした。
顔をあげれば、女が長い豊満な茶髪を撹上ながら微笑んでいた。
「………何でもないよ」
「あらそう。まあいいわ。シャワー空いたわよ」
「あと、私先に帰ってるわ。じゃあね。バイバイ」
「…………あぁ」
最初のコメントを投稿しよう!