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私は静かに微笑んで、これから生きていくという事を考えた。
絶望ばかりが臨める人生になる事だろう。
幸福を求めてはいけない人生になるだろう。
それでも私は生き続ける。
私と同じ轍を踏む人間が出ない様に。
私と同じ心情になる人間がいなくなる様に。
全ての原因は私であり、責任は私にあり、誰から頼まれたわけでもない。
唯の自己犠牲であり、唯の自己剣呑であり、唯の自己安寧であり、唯の自己負担であり、唯の自己責任であり、唯の自己責務であり、唯の自己怠慢であり、唯の自己憂鬱であり、唯の自己満足であった。
「不死身の絶望、ってやつかな」
私は勝義さんに聞こえない独り言を呟いた。
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