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くるみたちは先に帰ったのだろう・・・
「バイトに行くか。」
俺がバイトをしている場所は学校から10分ほど歩いた所にある喫茶店だ
店の名前は『喫茶ネコの目』という名前だ
働くまでの経緯はちょっと変わっていた
その日はたまたま、くるみと二人でこのお店に入った時に女店長である、股木美代さんに一目で気に入られてバイトをすることになったのだ
さらに美代さんの実家が、俺たちの住むアパートの大家さんという奇跡があり、家賃を少しだけ安くして貰っている。
「こんにちは、美代さん。少し遅くなりました・・・」
俺は『喫茶ネコの目』の裏にある勝手口から入り、カウンターにいる美代さんにそう言った
美代さんはまだ二十代で、容姿は大人っぽいのだが言動が子供みたいな所がある
「あー。やっと来たぁ。いつものお客さんが凉君のこと待ってたんだよ?」
美代さんは俺に向かって怒っているのだが、それすら可愛く見えてくる
「そうなんですか?それでお客さんは?」
俺が焦ったように言うと美代さんは拗ねたように帰ったとだけ言った
俺は美代さんをスルーして、カウンターから店内を見渡した
「誰もいないですね。」
ちなみに俺は制服に腰から下しかないエプロンをつけている
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