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冷たい額に口付けした。
あなたの行動が分からない。
目が覚めて、
俺がここに居て、
それでどうして、
「あなたも此処に居るんだ…?」
呟く声に反応したのか
ぴくんと睫毛が震えた。
「う…」
身じろいだあなたが目を開ける。
ぼやーっと俺を見る潤んだ瞳。
「…蒼」
「ふん」
ぐりぐりと頭をすり付けてくる。
「…髪がくすぐったいです」
「ふふ」
首元に顔を押しつけて笑った。
眠気を纏った声で、また寝そう。
優しく髪を撫でたら
猫みたいに喉を鳴らした。
「なり」
「何?」
「なり」
「何よ」
「なにも」
「何それ」
「ふふふ」
緩やかに笑う。
寝ぼけてんのか?
あなたは本当に分からない。
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