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一通り走ったのか、やっとポチが止まった。
「あれ・・・・・?ここ・・・どこ?」
辺りを見回すと見慣れない風景。
「りくぅ~~、どこぉ~~~?😢」
どうしようもなくなった僕は、泣くのを必死にこらえて歩いた。
どのくらい歩いただろう。どんなに歩いても、見たことのない景色ばかり。
「僕帰れないのかなぁ・・・・・、うっうぅ~~~~~」
必死にこらえていた涙が、あとからあとから、こぼれ落ちる。
ずっと泣いていたら、ポチがペロペロと、僕の涙を舐めはじめた。
「ポ・・・・・ポチィ~~~‼」
僕はポチにしがみついて泣いた。
「やっと見つけたぁ。」
「理来‼遅いよ‼」
「ごめんごめん。大分探すの手こずったよ。」
「ポチ、迷惑かけちゃダメじゃないか‼」
理来に怒られてしゅんとしているポチ。
「理来、もういいよ。ポチも反省してるみたいだし」
「元太がそういうなら・・・・・」
ポチとの初めての散歩は楽しいものじゃなかったけど、あれからポチが、僕にも懐いてくれたので、まぁ、いっか。
おしまい
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