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*蓮SIDE*
海「あの子、やっぱり何か怪しいよな~」
そう俺に呟いたのは、俺の学校の音楽の先生のはずの海斗
何で生徒と先生のはずの俺と海斗が今、こんな夜に“ここ”にいるか?
理由は単純だ
俺と海斗ともう一人、神威岳という男を含め、三人でバンドを組んでいるから
つまりここはスタジオで、今日は三人でスタ練で音合わせの日のはずなのに
そのもう一人がまだ来ない…
そんなわけで俺らは弦を変えたりして、もう一人を待っていたところだった
話題はやっぱり“あの子”のことで…
俺はずっとあの子の海斗が入ってきた瞬間の反応が頭に焼き付いて離れなかった
まるで何かに怯えているような…‥
蓮『気になるどころの話じゃねーよもう…』
俺は重い溜め息をつく
海斗には前世の記憶は全くないらしい
けど、俺ははじめて海斗に出逢ったとき、ほんとに驚いた
“あいつ”だったから
そして、“あの子”といつも一緒にいる緑のツインテールの子は、俺の受け継がれた記憶が正しければ………
海「……お前が前世だとか騒ぐのは今に始まったことじゃないから何も言わないけどさ…俺としてはその“前世”で、俺が誰のことが好きだったかなんて知りたいと思わないし、知りたくもねーよ?
だってメイちゃん一筋だし!…だからその、なんだ。もう気にすることなんかないんじゃないのか?
今ここにいるのは鏡音蓮だろ?」
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