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近未来ぽい宇宙船の中にて
「キャプテン! 地球が目視出来ますよ! このまま大気圏突入しちゃいますか? しちゃいますか?」
「待て待て、お前は馬鹿か」
「む、キャプテン、何がダメ何ですか?」
「考えてみろ。なぜ俺達が今まで地球人と接触出来なかったと思う?」
「ちょっと分かりません」
「少しは考えて!? せめて三点リーダー分は黙ってみてよ?」
「そんな事を言われても、長い間接触出来なかったとは聞いてますが、理由は分からないです」
「俺さ、地球の事を調べてて気が付いたんだけど、あそこって宇宙人のイメージが広がり過ぎてね?」
「うーん、どういう事ですか?」
「ほら、グレイだとか皺くゃちな宇宙人が自転車で飛ぶ映画とか、イメージが飛躍してるんだよ」
「なるほど、確かに言われみれば蛸足型とか想像されてますね」
「しかも最近だとカエルの軍曹だったり、猫耳の美人宇宙人が遊びに来ちゃったりだよ? そりゃずるいよ~」
「イメージが先行している分、私達はインパクトに欠けると?」
「そうそう、ただでさえ俺達は外見が地球人に似てるってのに、カエルだの猫耳だの後には出ていけないだろ? それで地球に降りて『我々は宇宙人です』ってか誰がそんなの信じるんだよ!」
「……ハードルめっちゃ高いですね」
「だろ? 笑いものにされる位なら地球とか行きたくないし」
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