No.2 個性的な人達

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「かなちゃん達ばっかりずるいじゃんかよー! あ、で俺の名前は照!稲垣照(イナガキテル)!ちなみに会計でーす!」 ニコニコと笑いながら握手をされた。 元気なヤンキーという感じがした。 太陽のようにキラキラした金髪を軽くワックスで撥ねさせ、片耳にピアスと両手にブレスレットや指輪を幾つもしていた。 身長は175cmぐらいでブレザーのボタンを全部はずし中のカッターシャツがだらし無く出て、筋肉もしっかり付いている。 「ほしちゃんよろしくね!」 ニコニコ笑ってくる照だったが握られた手をさりげなく解いた。 「・・・ほしちゃんってなに?」 「星崎翔だからほしちゃん!」 そう言いながらにっこり笑った。 「・・・」 「すみません。照は誰にでもあだ名を付けるんですよ」 「違うし!誰にでもじゃないよー! 好きな人にしか付けないし!」 奏さんが弁解してくれたが、照が反論している。 その光景を見ながらとりあえず手に持ったティーカップを一口含むとふんわり甘い香りがした。 中身の紅茶を飲んでいると自然に表情が安らぎ、緊張が解れてきた。
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