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カチャリと星崎が使っていたカップを片付けながら奏が言った。
「それはわかりますが守らなければならないんですよ。
ただの一般女子生徒が過ごすには難しい学園なんですから。」
「それは分かるけどさー・・・ほしちゃんかわいいから嫌われたくないよー・・・」
ブーブー照は机に俯していると、石神がコーヒーを啜りながら二人に言った。
「星崎翔のことは各々に任せる。
それより永瀬にもこのことを伝えておけ」
「・・・あ」
二人とも忘れていたもう一人の生徒会役員書記のことを今思い出した。
「くそっ・・・なんだよあいつら・・・守るって意味わからん・・・」
イライラしながら廊下を歩いて行くとまだ放課後にはまだ早いし教室に戻る気もなかった為、どうしようかと考えた。
「屋上はまたあいついるかも知れないしなー・・・」
歩きながら考えていると、窓の外から心地好い風が吹いた。
「・・・中庭」
中庭の存在を思い出し、階段を降り中庭に向かった。
中庭に降りると木々が溢れ清々しい風が通り抜ける。
「んー・・・!気持ちいいー!」
芝生に足を踏み入れ背伸びをして、木々を見上げた。
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