始章

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俺とヒデは冷静になって周りを見てみる。 冷めた目でこっちを見ている凜。 顔を赤くした美鈴。 「エッチですっ、ユーくんもヒーくんもエッチです!」 と騒いでいるアイコ。 結論…………女子の近くでこんな話しをしてはいけない。 「さ…さてとヒデ、早く裏山に行こう!」 「そうだなユート!」 俺達はそう言って足早に歩き出した。 裏山の麓まで来て見るとそこは樹海と呼ぶにふさわしい場所だった。 あたりを見回せば樹齢1000年はありそうな樹木がたくさんある。 その樹木のせいか日の光はほとんど通らず下のほうは夜みたいにくらい。 おかげで地面にはあまり草が生えてなく、歩きやすいのだが……… 「………ここに食べれる草とか木の実とかあるのか」 そう日の日が通らないから草が育たない。 だから山菜なんてものは生えて無いし木の実とかもあったとしても木の上だ。 ちなみに1番小さそうな木でも高さが100mくらいありそう。 「木の実ならあるかもね」 美鈴が答える。 「でもこれを登るのは無理じゃない?」 「ユートなら登れるでしょう?」 「そういえばユートはあの魔法が使えるんだっけ?」 ヒデと美鈴が期待をこめた目で見てくる。
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