始章

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「あの魔法と言うのはなんだ?」 凜が聞いてくる。 「それはね、身体強化の魔法さ!」 「身体強化?あれは2年生で習うはずでは……」 身体強化の魔法は体に魔力流すことで体を強くする魔法だ。 仕組みは簡単だが体に魔力を流すのは難しくなかなか難易度の高い魔法だったりする。 ちなみに魔力は全ての物質に存在するマナと呼ばれるエネルギーと精神エネルギーを混ぜたエネルギーだ。 その魔法を俺が使えると聞いて凜は驚いた顔をしていた。 凜のような美人にそんなふうに驚かれると……その……まあ俺も嬉しかったりする。 「でもユートはこの魔法しか使えないけどね」 美鈴っ、そのことを今言わなくてもいいだろ! 「バカの一つ覚えってやつだよね」 ヒデっ、お前も追い撃ちをかけるんじゃない! 「ユーくんはおバカさんです!」 お前にだけは言われたくない! 「たく……わかったよ。木に登って食べれそうな実とかを捜せばいいんだな?」 たしかに身体強化を使えば登れそうだしな。 「ユート、たくさんとってきてくれ!」 木の実があるかどうかすらわからないって…… 「それじゃ……行ってきます」 ガォォォォォオオッッ!!!! 俺が木を登ろうとしているとそんな音が聞こえてきた。
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