始章

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「さてと……行くぞ」 山下先生はそう言って立ち上がった。 「行くって……どこへですか?」 「河本達のところだ。あいつらはかなり貴重な人材だからな。万が一にも死んでもらっては困る」 やっぱり山下先生も生徒のことが心配みたいだ。 必要ならどんなことでもやる。 でも本当は優しい人。 面白い人だなぁ…… ☆☆☆ グヮアァァヴルゥゥっ!!! 化け物が叫び声を上げながら突進してくる。 (あの化け物は馬鹿でかいくせにかなり速い。 避けるのは無理だしガードしても吹き飛ばされそうだ………だったら!) ドォッバァァンッッ!!! 俺は化け物の突進に合わせて全力で拳を打ち込む。 すると化け物と自分、両方とも吹き飛んでしまう。 (相打ち覚悟で全力で拳を打ち込む………それしかない! どっちが最後まで立っていられるか勝負だ!) 俺は受け身をとるとすぐに化け物に殴りかかる。 化け物も体勢を立て直すとすぐにまた突進してくる。 ドンッッバァゥゥ!!! 拳と頭がぶつかって空気が爆発したような衝撃がはしる。 今度は俺も化け物も倒れない。 すぐに二度目、三度目の攻撃を繰り出す。 お互いに一歩も退かない戦いが繰り広げられる。
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