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屯所に着くと、山崎をシバいていた土方が居た。恐らくミントンかカバディでもしていたのだろう。
シバき終えた土方が由生と沖田に気付き、副長室に案内した。
「お久、十四郎」
「あぁ。
悪いな、店の方も有るのによ」
「別に良いよ。
そんなに不景気でもなかったし」
「そー言ってもらえると助かる。
何せ例の人斬りは相当出来る奴だ。頭の方も腕の方もな」
「…総悟も言ってたけど、そんなに手強いんだ?
前は鬼兵隊とか言う連中だって聞いたよ」
「岡田か。アイツは行方不明だ。未だに生死の確認が取れてねぇ」
「あらら、本当に大変そー」
「それで、お前にやってもらいたいのが巡回強化の見回りだ。
ただ…人斬りに怪しまれないように由生には男装してもらう」
「…なんで?
真選組に女が居た方が相手も油断しやすいんじゃないの?」
「阿呆、忘れたのか。
お前…前に真選組の協力者として、新聞からインタビューされただろ。全国ネットで」
「……(間)……あー、アレか。
そー言えばそーだっけ」
「そー言う訳だから、今日の夜からの巡回は男装な」
「はーい。
…あれ、近藤さんは?」
「いつもの如く、ストーカーだ」
「うっわ、懲りないね…」
冷や汗を流す由生だったが、中庭に目をやればシバかれたはずの山崎が1人ミントンをしていた。
由生の視線に気付いた土方が山崎を見付けてキレた。
「山崎ぃぃいい!
てめっ、ミントンやってる暇有ったら仕事しろ!」
作:ミントンなめんなよ!
作者の暁蚪が一時期頑張ってたスポーツでもあるんだぞ!?
「何でここで作者がしゃしゃり出て来んだよ!」
「まーまー、落ち着け十四朗。
隊士なら刀くらいは帯刀してなきゃだし、これからちょっと買って来て良い?」
「…ああ、そーだな。
だがその赤髪じゃ目立つだろうから、男装してから行け」
「あ、んじゃ俺も」
「お前は昨日ぶっ壊した店の始末書だ」
「…ちっ、じゃあさっさと終わらせて由生と合流しますかねィ」
二人のやり取りを見ていた由生は苦笑いを浮かべ、隊服などが管理されている倉庫に向かった。
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