新学期

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男の人の声だった。 深呼吸をして振り返った。 クソ親父だったら怒鳴り散らしてやろうと思いながら…。 私の顔は埴輪のようにポカーンと口の空いた間抜けな顔になっていただろう。 スラーとした長身に、 風によってサラサラとなびく髪は、綺麗な黒髪で、 髪と同様の黒く透き通った瞳は大きく吸い込まれそうだった。 そして形の整えられた顔のパーツ達。 これこそイケている顔。 略してイケメンの種類に分類されるだろう。 彼は私の顔を見て ふっとその口元は緩み小さな、曖昧な笑顔がみれた。
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