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夢の中で……
私は、夢の中に迷い込んでしまった。
私の能力、完全には消滅してなかったんだ。
それが嬉しいことなのか、悲しいことなのかは、判らない。
私の能力。
それは、何処へでも行けるチカラ。空間を移動出来るチカラ……
どうやらあの約束の刻(とき)が来たようだった。
そう。
私の、命の終わりが……
その前兆だ。
楽にあの世へ逝けるように、神様が計らってくださったんだ。
あの時の契約の刻がいま訪れようとしていた。
母、桜と父、翼を殺したときのあの契約。
忘れる筈もない。
今だって、後悔している。死ぬなら、両親を殺す必要無かったかも知れない、と。
しかし、狂乱していた、両親を止めるには殺すしか手立てが無かったのだから仕方がない。
あのまま放って置いたら今頃世界はどうなっていたか……
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