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「お疲れさん、これが依頼完遂の証拠だよ」
「ありがとうございます」
農園でのお手伝いが終わり、農場のおっちゃんから依頼完遂の証拠として書類にサインをもらう
「いや、礼を言うのはこちらの方だよ。あれだけの大荷物良く一人で片づけられたもんだよ」
「力仕事は得意なんで」
それだけ答えて俺は依頼書をしまい、残りの依頼書を代わりに出した
「ガイチュウ駆除か」
「何だ?坊主、これからまた依頼を受けに行くのか?」
「はい、え~と、はずれにある廃館まで」
そう答えると親父さんはあからさまに嫌そうな顔をした。
「あそこか、やめておけ、あそこにはムシがいるぞ」
「だから行くんですよ、ガイチュウ駆除に」
そう答えて俺はその場を後にした
******
「こんなの聞いてないぞ!!」
「だから言ったはずだけど、鎧虫駆除だって」
屋敷にたどりついた俺は早速依頼を処理することにした。
依頼内容は“村はずれの廃館に住みつくガイチュウを駆除し、証拠として成体の核を持ち帰れ”とのことだった
だが、俺は馬の大きさほどの節足動物を相手にするつもりは全くなかった
しかもその形は丸型で平たく、額のところから角が飛び出ていた。しかも悪趣味な触覚が二つ付き出て自在に動いている
つまり、超大型Mr.G with カブトムシの角
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