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カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ 縦横無尽、天井も壁も床も関係なく、黒いそれは侵入者を捕食するべく這い寄る その近づいてくる大型黒色走奇虫を片っ端から吹き飛ばしていく俺 握った拳で、その鼻づら(?)を叩き潰していくのだが 「……終わりが見えねえ」 いったいどこから沸いて来るのだろうか、その黒油色走駆虫の勢いが衰える様子はない カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ 「うっぜーーーー!!!」 横合いから突っ込んできたそれの角をむんずと掴み、ハンマー投げの要領で投げ、ほかのやつらも巻き込んで吹き飛ばす 「おい、メンドクセえからとっととアレやったらどうだ?」 俺の右肩のところで宙に浮かず、羽をやすめるようにとまっている金球がそう言う。残念なことに今回はそいつの言うとおりだった 「くっそ、ハズいんだよな!これやるの!」 左手を突き出し、右手を腰に添える 目の前に黒い角が迫り、それを横へ、左手の甲で払いのけるように突き出した腕を動かす ぶわり、とその動作と呼応するように、何もないはずの俺を中心にして、突風が吹いた。その威力は、周囲にいた何十匹もの黒虫を仰向けに吹き飛ばすほどだった 腰に添えていた右手が、それまでそこになかったはずの、堅くひんやりとした感触を確認し、一度深呼吸をする そして解き放つように言う 「変身!!」
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