1部 容疑

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彼は現在、犯罪者として追われていた。 先ほども警察官に追われ、逃げ切ったところだった。 「あの自転車……」 彼は大学生の時の同級生に会い、追われている事情を話した。 するとあっさりと自転車を貸してくれたのだ。 しかし自転車には発信機がついていて筒抜けだった。 「大羽さん、見ぃつけた」 後ろを振り返るが誰もいない。 しかし声は確かに聞こえたのだ。 「いやだなぁ、後ろじゃないですよ」
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