二章

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加納が佐山に頼んだのは、 事件が起こった日の放課後に学校関係者で何人残っていたかを調べることだった。 ある程度は、警察の事情聴取で話しているのでそれ以外の人物、つまり、警察に嘘をついている人物を焙り出すことである。 「…警察に嘘をつくぐらいだぜ。俺達に本当のこと話すかな?」 鈴本は至極当然な疑問を投げ掛けた。 「確かに直接聞いても素直に教えてくれる奴はいないだろう。だったら、当日いた奴に聞いてみればもしかしたら、また出てくるかもな。」 佐山は軽く手を降りながら答える。 前橋が「なんだよ。結局やんのかよ。 まあ、その方が面白えし、俺も手伝うぜ。」 と話に加わってきた。 「当然だ。」 と佐山が言うと元少年探偵の三人は不敵な笑顔を浮かべた。
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