一章

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さっそく、穂村高校に向かった加納は校門をくぐり、校舎へと歩いていった。 坂道を上がって行くと二宮金次郎像が見えて来た。 間の話ではそこが遺体発見現場らしい。 「!?あれ?」 加納は現場の金次郎像の近くで人影を見たような気がした。 だが、その影はすぐに消えた。 ゆっくりと坂を上がり、物陰の方に 「そこにいるのは誰だい?」と呼びかける。 物陰から出てきた人物を見て加納はどこかで見たような気がして少しの間考えていると、 「加納さん…?」その人物から声をかけられた。 「確か、君は…佐山君か?なぜ君がここに?」 加納は後ろに立つ少女の事件を共に調査した少年のことを思い出した。 「そうか、君は今、穂村高校に通っているのか。 しかし、素人がこういうのに首を突っ込んではいけないよ。」と語る加納に佐山は事情を話し初めた。
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