小説とは違う結末

2/10
前へ
/28ページ
次へ
  「護、もうすぐ社会人だな」   「うん、ドキドキするよ」    護は、自宅にいた。 無事に大学を卒業した護は、家族との団らんの時間を過ごしていた。     護は、しばらくすると、自分の部屋へ向かった。   ドアを閉めると、ハァとため息をつく。       この時、護は森林と別れてしまっていたのだ。   互いに、相手の事が好きだったのに。いや、愛していたのに。       別れたのは、実は、まだ最近の事だった。     理由は…森林が、浮気をしたからだった。 しかも、女性と。   というか、本当は、浮気疑惑が浮上したから。     森林は、一切を否定して、今も護だけを愛していると言ったが 護の心は揺れ動き、護から「別れてほしい」と言ったのだった。     護は、悲しくて泣き続けた。 本当は、別れたくはなかったけれど 少しでも、森林を信じられない部分がある、自分が嫌だった。     「…小説と現実が、違うのは当たり前だよね。早く拓の事は忘れよう…」    
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

109人が本棚に入れています
本棚に追加