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「護は、卒業したらどうするんだ?やっぱり、進学だろ?」
3年になってすぐに、森林が護に言った。
3年になっても、2人は同じクラスだった。
「うん、森林くんはどうするの?」
「オレは、もちろん就職だ。ま、家を出て一人暮らしするけどな」
「そっかぁ。僕は家から通いになると思うよ」
少し残念そうな顔をする護を見て森林が言った。
「護、好きな時にウチにくりゃ良いじゃねえか。そんな遠くには行かねえよ」
森林は、微笑んで護の頭に手を置いた。
「森林くん…」
一年はあっという間にすぎ、護は大学への進学が決まり、森林は近くの会社への就職が無事に決まった。
卒業式の日、祐次が、護と写真を撮っているのを見た森林は、中に入り、一緒に写真を撮った。
この時、森林は髪を短く切り、黒くして
ピアスも、つけないでいた。
その姿を見た生徒たちは、驚いていた。
森林は、護と付き合い始めた頃から
「少し変わったんじゃないか?」と言われていた。
森林は、護といる事で、良い影響を受けていたのだ。
それは、護も同じ事で
森林と付き合い始めた事で、優しさを持ちながらも、明るく強い性格になっていった。
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