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そう。男。
「会って欲しい人がいる。」と言われてノコノコついて行った喫茶店にて、会わされたのはめちゃくちゃカッコいい人。
誰だろ?カッコいい人だなー。ってな感じで何気なく観察していたら、彼が言った。
「ジュン子。この人、俺の彼氏。」
はぁ?
意味が分からない。
何?
何の冗談?
…彼氏?
何言ってんの?と、半笑いでミキの方を見れば、彼は真剣な目で「ごめん。」と言い出した。
え?捨てられる?
ふとよぎった不安に頭の中が真っ白になって、あたしは固まってしまった。
「ジュン子も大事なんだ。でもこの人も好き。」
動かないあたしをよそに勝手な事を言い出す彼氏。
そしてその隣で困ったような顔をする彼氏の彼氏。
え?え?え?
「ジュン子、もう分かると思うけど、俺、バイなの。」
…はぁ。
「女なら、ジュン子を一番愛してる。」
あぁ…そーですか。それはそれは。
「でも男なら、この人、湯野さんが好きなんだ。」
あ、あなた湯野さんって言うんですか。そーですか。
「ねぇジュン子…理解してくれない?」
ふざけんなっ!
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