Act.1 visiter

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もちろん、黒宿アルバイト店員も例外ではない。 「ありがとうございましたぁ」 もし、この世に言霊というものが存在するのであれば、今の台詞にそれが込められているかは皆無だろう。 しかしこのバイトを始めて約1年。 おかしな客というものをいやというほど見てきた。 「いらっしゃいませぇ」 ちょうど次にその部類に入る男性客が来た。 もう見た目からおかしかった。 Tシャツを表裏に、さらには前後も逆に着ている。 美的センスというか・・・もう現代社会の生活捨ててるとしか思えない。 そんな彼がレジに置いた商品はTシャツ。 それも3着。 デザインはすべて黒地に筆で描いたような白い文字で何か書かれている。
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