―2、壬生浪士組―

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平助Side 皐月…。 目を覚ましてから、訳のわからないことを言って、 (しかも、幹部しか知らないはずの大坂への取り締まりへ行く人まで知っている…。) 戦争の話を聞いて、何とも言えない空気になった時、沖田さんが話題を変える為に、話かけて、 ……それから、ほんのちょっとの間に、皐月っていう人の表情が、変わった。 「…これ、誰が……?」 皐月の質問に僕達、全員、土方さんを見た。 「…土方さんですよっ!」 ……さすが、沖田さん。 でも、上司に指を指すのは……。 「…近藤さん、山南さん、沖田さん、斎藤さん、山崎さん…。」 「…土方っていう人、…一発、殴っていいですか?」 と、沖田さんと同じくらいの黒い雰囲気が纏わり付いている。 「…いいですよっ!」 明らかに楽しんでいるしか言えない沖田さんの一言で、皐月っていう人の動きが早く、 目で追うのがやっとだった。 ……………………。 皐月は、土方さんの右頬を殴って、 「…あんたは、女でも、自分が怪しいって思った人間の荷物をすべて見るのかっ!」 …と言った。
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