序章

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下に降りると飯の準備が出来ていた。 時間がないからさっさと食べる。食べながら時計を見る。 「ヤベッ!急がないと!」 俺はすぐ玄関に行き 「行ってくる。」 の一言を言って慌てて外に出た。 ・・・・・・・・・・・。町の中を走る。初めてくる場所だからまだ慣れてないが、とりあえず地図はもらってある。 (桜ヶ丘高校ってどんな学校何だろうな。) 俺が今日から行く学校は桜ヶ丘高校と言う学校だ。町から少し離れた所にあるらしく、男女共学の学校らしい。 (別にどこの学校に行ったていいんだけどな。) 俺の家は親父の転勤が多い為、引っ越しが多い。その為、前に通った学校も友達がそんなにいなかった。 (今回もすぐに引っ越しするんだろうな。) 俺はぶつぶついいながら、再び町の中を走った。 ・・・・・・・・・・・。「はぁっはぁっ!まだかよ!」 今いる場所から学校まで最低20分は掛かるかも知れない。しかし、転校初日から遅刻するのはゴメンだ! ずっと走っていると前方から学校が見えてきた。 「間に合うか!」 俺は最後の力を振り絞る!しかし、角をまがろうとした時 「きゃあ!!」 「うわぁ!!」 俺は誰かとぶつかってしまったらしい。お陰で体が痛い。 「いててて。おい、大丈夫か?」 ぶつかった人に聞いて見る。どうやらここ桜ヶ丘高校の学生のようだ。 「私は大丈夫だよ。君こそ怪我はないか?」 女の子が聞いてくる。 「あ、ああ。俺も大丈夫。 ぶつかってすまなかった。」 とりあえず俺は頭を下げる。 「気にしなくていいよ。私だって慌ててたし、お互い様だろ。」 女の子は気にしてないようだがもう一回謝る。 「本当にすまない。」 すると。 「キーンコーンカーンコーン♪」 学校のチャイムが鳴る。 「時間がないから私はもう行くな。」 女の子はすぐ走って学校に行ってしまった。 (とんだ災難だった。早く行こう。) 俺は立ち上がった時、地面に何かが落っこてた。 「ハンカチか。」 落っこてたハンカチを拾い確かめる。 「あの子のか」 俺はこんな花柄のハンカチはないし、間違いなく彼女のだろう。 (?後ろに何か書いてある。) 字を読む。 「・・・秋山澪・・か。」彼女の名前は秋山澪と言うらしい。 (届けなきゃな。) 俺は秋山のハンカチをポケットの中に入れて校門まで走った。 そしてこのハンカチを拾ったことにより、俺の学校生活が大きく変わって行ったのをその時はまだ知ることもなかった。
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