3200人が本棚に入れています
本棚に追加
/863ページ
部屋に戻り、畳に寝転んだ。
―――山崎さん…優しい人なんだな…私にあんな顔してくれた人は初めてかも…でも…なんで?近藤さんも、土方さんも、原田さん、沖田さん、斎藤さん、藤堂さん、永倉さん、源さん…みんな優しい…
初めての事に戸惑う。
今日1日の事、今日までの事。
目を閉じて頭に浮かべる。
今までこんなに周りの人が艶に笑顔を向ける事は無かった。
みんな眉間に皺を寄せて艶を怒鳴りつけた。
優しく話し掛ける人も居なかった。
それでも艶は…何をされても笑顔を絶やさず、反抗することもなく、全てを受け入れ毎日を過ごしていた。
それが艶が生きる術だった。
。
最初のコメントを投稿しよう!