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授業が終わり、10分間の休憩の時間。
また寝ようとする俺を邪魔する声が前の席から聞こえる。
悠哉
「菫、最後の最後に見つかるなんて馬鹿だなー」
今、俺に話しかけてきた奴は田沼 悠哉(たぬま ゆうや)。
小学からの親友で俺の良き理解者みたいな奴。全国模試でも毎度上位に入る秀才君。
菫
「うるせーな、それに見つかったのと馬鹿は関係無い」
悠哉
「どうせ馬鹿なんだから一緒だろ」
菫
「馬鹿じゃねぇ、俺くらいのが普通なんだ」
悠哉
「はいはい。あとさ、今日は用事あっから、先に帰るわ」
菫
「掃除手伝ってくれねーんだ、そーかそーか」
悠哉
「用事だから仕方ねぇって」
パンッと顔の前で両手を合わして謝ってくる。
菫
「じゃあお前がベッドの下に隠してる保健体育の参考書を彼女にばらす」
悠哉
「なぜ!?だ、だが、それだけは勘弁を!!」
菫
「もう遅い、俺の心は修復不可能なまでに傷ついた」
そういって俺は机に伏せた。
悠哉
「嘘だよな…そんなことするはずないよな…なぁ!!嘘だって言ってくれよ!!」
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