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「ど、どうしたの?」
「どうしたのじゃないわよ! あいつよあいつ! 榊原翼よ。あの自信はどこからくるわけ? しかも初対面の私の前で"結華"って何? いかにも俺のですみたいな言い方してムカつくわ!」
一気に言われて追い付かない。
私も榊原翼の最初の印象は良くはなかったけど、梓がここまで思うとは思わなかった。
「結華の協力も応援もしたいけど、あいつねー。今更だけど坂井君にしとかない?」
「ダメに決まってるでしょ」
「……結華が中々認めたくなかったのが、なんとなくわかった」
「理解してくれてありがとう。梓がいきなりバトルすると思わなかったからビックリしたよ」
「……するつもりはなかったわよ。ただ、ちょっとカマかけたら上手くかわされたからカチンときて」
それで悪目立ちするほうの身にもなって欲しい。
「せっかく杏さんと泉さんに会えたのにろくに挨拶出来なかった。なんか言ってた?」
「ううん。今度四人で飲みに行こうって計画してたよ」
「マジで!? あ、ふたりに私の連絡先教えておいていいから。連絡待ってますって伝えて」
「わかった」
榊原翼の義姉の杏さん。先生と言いつつ、口がまわる泉さん。言いたいことはとにかく言う梓。
この三人が一緒になったらある意味、最強かもしれない。
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