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わざとかうっかりは微妙なところで、ウィンターだけ説明がなかった。 なんとなくで、カラーを聞いてから杏さんはスプリングだと思った。 聞いた中で、セカンドにサマーもオータムも合わない気がした。 セカンドはただのカン。 「……私って分かりやすいのかしら?」 「え、当たり!?」 「結華チャン、センスあるからカラー習ったら? 自分が理解して、他の人に色々質問したら大概は当たってるから」 「例えば?」 「オータムの人は顔に赤みが全然でないから、周囲に平気と思われたりしないとか。サマーさんは協調性あるけどここだけはって所で譲らない所あるよねって聞いてみたりする」 「カラーで自分自身を見透かされてる気がする」 「私もまだまだだけど、翼は凄いよ。見ただけで高確率でドンピシャ。ちょっと悔しいのは内緒ね」 唇に指を当てて、内緒のポーズ。 「ウィンターはもう白黒ハッキリした人。グレーとかイヤって人かな。後はモデルとかに多いかな。パリコレとか派手な衣装着てても顔が負けないからね。外国人のカラーって感じ」 これもカンだけど、梓も杏さんと同じカラーに思える。 雰囲気とノリが似てる。 まぁ、あくまでカン。 「胡散臭いのは払拭できたかしら?」 笑顔のままに言われ、一瞬なんのことを言っているのか理解するまで時間がかかった。 「……バレてました?」 「結華チャン素直だからね」 杏さんが手のひらサイズの可愛くラッピングされたものを差し出した。
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