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「わざわざ送ってくれてありがとう」 あれから飲み直してほろ酔いしてきたぐらいでお開きとなった。 送るという坂井君の申し出を初めは断ったけど、危ないからと聞かなかった。 「じゃ、また明日な」 「うん。おやすみなさい」 しばらく坂井君の背中を見送ってから中に入った。 部屋に入り、荷物をソファーに置いて部屋着を持ってすぐにシャワーを浴びた。 いろんなものを洗い流せてスッキリした。 ミネラルウォーターで水分を補給しつつ、携帯を見るとメールではなく着信。 坂井君かと思ったら梓。 「ハイハーイ」 「なんか用?」 「坂井君と飲みに行ったんでしょ? なんか変わったことあった?」 相変わらず情報が早い。 「別にいつもと同じ」 「なんだつまんない」 あきらかに不満気だ。 梓の喜怒哀楽は分かりやすい。いや、気を許している人限定だけど。 「坂井君はそんなに変わったことはなかったけど、買い物中にあったよ」 そう言って隣に置いてある荷物を見る。 「んじゃ、明日の楽しみにしておくわ」 「了解。おやすみ」 「うん。おやすみ~」 電話を切ってから少し荷物とにらめっこ。 あんな人に言われたからって関係ないはずだけど、少なからず言われたことはショックだ。 でも、せっかく買ったし可愛いと思ったデザインだと思い直して袋を手に取った。 「え」 一瞬思考が止まった。
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