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嵐さんと別れてから、翼に連絡して今日は自分のマンションに帰ることを伝えた。
まだ仕事中だったのか周りは騒がしくて、早々に電話を切った。
数日帰らなかっただけなのに、久しぶりな気分になる。
荷物を放って、シャワーを浴びた。
携帯を見るとランプが点灯して着信があったことを知らせている。
確認すると着信は翼。
メールも翼と梓から受信していた。
梓からは近いうちに飲みに行こうというお誘い。
翼からは仕事の片付けが終わったという報告。
下に空白が続いていて、首を傾げながらスクロールして確認した途端、来客を告げるインターホンが響いた。
急いで玄関に行って、相手を確認してからロックを外した。
「……なんでココにいるの?」
時間的に仕事が終わってからすぐにココに来たことになる。
「メール送ったはずだけど?」
確かに、メールはちゃんと受信していた。
「……今日は行かないって言ったよね?」
「言ってたね。なんで?」
笑っているのに内心、ご機嫌斜めらしい。
「別に、なんとなく」
「ふーん。で、入れてくれないの?」
無理やり入ってこようとする真似は流石にしない。
「明日も仕事でしょう? 早く帰って身体休めて」
部屋に入れたくないわけじゃないが、いきなり来られても困る。
「……何かあった?」
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