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「俺と和希が大学が一緒なのは聞いたよね。んで、サークルも同じであいつもいたわけ」 ひとつ上の先輩。 どう考えても、嵐さんが追っかけてサークルに入ったのが目に浮かぶ。 「あいつ?」 「……お前の女」 「えぇっ!」 嵐さんの好きな先輩は和希の元カノ? 同じ大学で同じサークルで三角関係ってキツイ。 「そんな素振り全くなかったのに、いきなりカレカノとかマジあり得なかったな」 「……えと、嵐さんと和希って大学ではどの程度の付き合いを?」 和希はあんまり口にはしないけど、不機嫌オーラが辺りを包む。 嵐さんは当時を思い出しているせいか、和希に対して挑発的だ。 「会えば挨拶するぐらいで、話すようになったのはあいつが卒業してから」 つまり、顔見知りだけどお互いを意識したのって一年ぐらい? 中野君から少し聞いていたけど、思っていた以上に交流ないんじゃない? 「お前が先輩に気があるのは知ってた。お前、有名だったしな」 きっと、ろくでもないウワサだったんだろうなって内心思った。 「へー知ってたんだ。俺はてっきり和希は俺の存在なんか目に入らないのかと疑ったぐらいだ」 ふたりの空気がますます悪くなっていく。
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