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時間が経ち過ぎて、変われないものもあったとして。 でも、変えていく努力をすれば泉さんのように笑っていられるのかな。 きっと、たくさん泣いて自分を責めたりしたはず。 嵐さんや瑠璃さんを恨んだっておかしくないのに。 泉さんは逃げないで、ここにいる。 「これからまた、選べばいい」 無限にある選択肢。 どれを選ぶか自分次第。 それを増やすことも減らすことも自由。 「んじゃ、行こうか」 また、いい具合に紅茶が香る。 さっきは緊張したままだったけど、今は紅茶の香りに笑みが出た。 「はい」 「お待たせ。嵐はまだボケてんの?」 「よっぽど衝撃だったんじゃないですか?」 部屋に入ると、嵐さんは私たちが部屋を出たときと同じ場所に突っ立ったまま呆然としていた。 和希は和希でお茶と一緒に出したお菓子を黙々と食べている。 「坂井、紅茶のおかわりは?」 「あ、いただきます」 やっと落ち着いて紅茶を飲んだ気がする。 「先輩はこれからどうするんです?」 「先輩はもういい加減やめてほしいな」 「冬谷さん? 泉さん?」 「どっちでも」 「んーじゃあ、嵐への嫌がらせも込めて泉さんで」 この短時間で和希がだいぶ強かなんだと思わせてくれる。
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