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「どうするって言われてもね。何も変わらないし」
いつの間にか、嵐さん抜きでのお茶会が始まった。
「嵐さんのことは?」
「縁がなければ一生会わなかったかもしれないのに、今更会ったところでね」
「確かに。嵐も探していたわけじゃなかったみたいだし」
「これからは、嵐次第じゃないかな。まぁ、これからが大変なんだろうけど」
他人事のように簡単に言うけど、泉さんもある意味、当事者なのでは?
「……厳しいですね」
「いつまでも引きずってて、何かが変わるならそれでいい」
何も変わらない。
変化を求めるなら、変わるしか、ない。
「それにしても、結華の一発は見てスカッとしたな!」
「え?」
「あー私にも音聞こえたよ。その後の啖呵も気持ち良かった」
あれは。
嵐さんがあんなことを言うから頭にきて。
「……泉さんっていつから聞いてたんですか?」
今思えば、凄いいいタイミングで乱入してきた。
「嵐が結華ちゃんに謝ったぐらいから」
それだけ前からいたなら、あのタイミングの良さも納得がいく。
まぁ、それをとやかく言うつもりはないけど。
泉さんなりに勇気がいる行動だったのは、さっきので充分分かったから。
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