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毎日の習慣から、目覚まし時計に起こされたわけじゃないのに目が覚めた。 隣にいると思っていたぬくもりがないのが寂しい。 「翼?」 ベッドから下りて、キッチンに向かった。 毎朝飲むと言ってもいい珈琲もセットしていない。 「おはよう」 すでに着替えて、おまけに髪まで整えている。 「おはよ。もしかして仕事になったの?」 「違うよ。中々眠れなかったから早く起きた。朝食作るから、結華はまだ寝てな」 「私も手伝うよ」 一旦、寝室に戻ろうとした私の手を、翼が引き止めた。 「いいよ、そのままで。二度手間になるし」 「?」 「とにかく、結華は寝てな。出来たら呼ぶから。あ、着替えなくていいから」 「え、ちょっと待ってよ!」 理由も分からないまま寝室に押し込まれてしまった。 仕方なくベッドに入ると、気持ちさからすぐに瞼が重くなってきた。 早く起きたなんて、よほど嬉しいのかもしれない。 それにしても、仕事に行く時以上に身なりがキッチリしていると感じるのは気のせいだろうか。 休みなんだから、もっとラフな感じでいいのに。 そう思いつつ、見た瞬間にカッコいいと思ってしまった自分は、やっぱり重症だ。
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