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「結華、そろそろ戻ろう」 「うん。まだ日程は決まってないからまた連絡するね」 梓と一足先に戻る。 その途中で携帯にメールが届いた。 「梓、五日後」 「了解」 梓までやるとは思わなかったから、私のシフトに合わせてもらっていた。 「大丈夫なの?」 「有給使うに決まってるじゃない」 日程は決まった。 サプライズゲストの登場も本人が張り切っている。 あとは、彼のリアクションだけ。 「結華、今度の休みはどうするんだ?」 「大事な用事がある」 「随分嬉しそうだな」 夕飯も終わり、珈琲を飲んでゆっくり。 「大事な用事って?」 「内緒」 言われたらイヤだけど、言うのは中々気分が良い。 私のように頬を膨らませることはなかった代わりに、翼の笑顔が微妙に怖い。 「……へー俺に隠し事するんだ」 思っていた流れと違う。 特に気にしないだろうと思ったのに。 「つ、翼だって真由美さんのとこに行くの内緒にしたじゃん!」 「それはそれ。コレはコレ。で、誰と何の約束してるんだ?」 ここで言うわけにはいかない。 「だから、内緒」 「ふーん。じゃあ」 カップを取り上げられ、テーブルに置くと徐々に近づく。 「身体に聞こうか?」
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