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あんな大きなビルの社長で、カラーを見る目に長けている上にメイクまでプロ級とか凄すぎる。 『真由美さんと話しただけで他の部屋見なかったでしょう? 見学しとくのもいいと思って』 確かに、興味はある。 『別に強制じゃないし。無理そうならまた今度行けば良いだけだから』 ひとりで行くよりは、全然心強い。 「行きます! 仕事終わってから連絡します」 『じゃあ、梓チャンにも言っといて。それと、真由美さんに会って緊張した?』 「かなり。普通の人となんだかオーラが違う感じしました」 『……それは確かに感じるけど、そうじゃなくて』 「え?」 杏さんの質問にかなり的外れな答えを返してしまったようだ。 その後に続いた言葉に、一瞬だけ真っ白になった。 「……えっ?」 『だから』 「えーっ!!」 衝撃が強すぎて、携帯を落としてしまいそうだった。 『まぁ、気にしてないと思うけどね。とりあえず、明日の仕事終わりでいいかな?』 「……はい」 『その分、パーッとやりましょ!』 「もちろんです!」 電話を切ると、翼も終わっていたようでソファーに座っていた。 「誰?」 「……ヒミツ」
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